ハンドドリップは、ドリッパーにペーパーと粉をセットし、お湯を注いで淹れる方法です。道具が少なくて、洗うのも楽。もっとも手軽で、多くの家庭や喫茶店で使われている淹れ方です。
ここでは、いちばん広く使われているペーパードリップの基本を紹介します。「これが正解」という淹れ方はありません。まずは、難しく考えずに楽しんでください。
用意するもの

最初は、この2つだけで大丈夫です。100円ショップでもそろいます。
- ドリッパー。コーヒーの粉を入れる器具
- ペーパーフィルター。コーヒーをこす紙。円すい形と台形があり、ドリッパーの形に合わせます
もう少しこだわりたくなったら、これらがあると便利です。
- サーバー。ドリッパーの下に置く容器
- 計量スプーン、または計り。粉の量を量る道具
- コーヒーミル。豆を挽く道具
- 細口のポット。お湯を細く注げるポット
分量の目安
| 杯数 | 粉の量 | お湯の量 |
|---|---|---|
| コーヒーカップ(150ml)1杯 | 10〜12g(大さじ2〜3) | 170〜190ml |
| コーヒーカップ 2杯 | 18〜22g(大さじ4〜6) | 340〜380ml |
| マグカップ(約180ml)1杯 | 12〜14g(大さじ3〜4) | 200〜220ml |
| マグカップ 2杯 | 22〜26g(大さじ6〜7) | 400〜440ml |
お湯の温度は85〜90℃くらいが目安です。沸騰したてのお湯は苦味と雑味が強く出るので、少し冷ましてから使います。
お湯は、粉に30mlほど吸われて目減りします。人数が増えるときは、粉を単純に倍にするより、気持ち少なめにするのがおすすめです。挽き目は、中細挽き〜中挽きが目安です。くわしくは器具別 おすすめの挽き目へ。
淹れ方
- ペーパーを折ってドリッパーにセットします。台形のペーパーは、底と横の継ぎ目を、たがいちがいの向きに折ります。
- 粉を入れ、ドリッパーを軽くゆすって表面を平らにならします。
- 少しのお湯を粉全体にそっと注ぎ、30秒以上待って蒸らします。
- お湯を注ぎます。注ぎ口をできるだけ低く、ドリッパーに近づけて注ぐと、やりやすくなります。
- 決めた量が落ちたら、ドリッパーを外して完成です。
失敗しないコツ。濃いめに淹れて、お湯で調整
家で淹れたコーヒーが「おいしくない」と感じるとき、いちばん多い原因は濃さです。濃すぎると苦く、薄すぎると麦茶のような味になります。そして、心地よく感じる濃さは、人によってかなり違います。
そこで、おすすめのやり方がこちらです。
- お湯を少なめにして、濃いめに淹れます。
- 早めにドリッパーを外して、抽出を終えます。
- 味見をして、濃ければお湯を足して調整します。
味見をしながら調整するので、濃さで失敗しません。
もうひとつ、よいことがあります。コーヒーのおいしい成分のほとんどは、抽出の前半に出てきます。後半になるほど水分が多くなり、雑味もまざります。早めに切り上げることで、雑味もおさえられるのです。
同じ量の粉とお湯で淹れても、豆の種類、焙煎の深さ、焙煎からの日数で、出てくる成分の量は変わります。毎回同じ濃さにならないのは、あたりまえのことです。自分の好きな濃さがわかって、調整なしでその濃さに淹れられるようになったら、初心者は卒業です。
味を変えたいとき
- お湯の温度。深煎りは低めに、浅煎りは高めに。
- 注ぐ速さ。速く注ぐと、さわやかでクリアに。ゆっくり注ぐと、苦味とコクが強くなります。ドリッパーの中の水位を低く保つと抽出はゆっくりに、高くまで注ぐと速くなります。
ドリッパーの形のこと
ドリッパーの形でも、味は少し変わります。円すい形は、比較的すっきりとクリアな味に。底が平らなタイプは、抽出が安定しやすく、しっかりしたボディを出しやすいのが特徴です。
それでもおいしくならないときは、豆の鮮度も見てみてください。焙煎から3週間を過ぎると、酸化で酸っぱさが出てきます。保存のしかたはコーヒー豆の保存方法へ。




