焙煎の深さが変わると、味だけでなく、おいしく淹れるコツや合う飲み方も変わります。浅煎り、中煎り、深煎り。それぞれのよさを引き出す楽しみ方を紹介します。焙煎ごとの味の違いは、焙煎レベル別 風味の変化にまとめています。
ひと目でわかる、3つの違い
| 浅煎り | 中煎り | 深煎り | |
|---|---|---|---|
| 味 | 華やか、さわやか、フルーティ | 酸味と苦味のバランス | 苦味とコク、どっしり |
| お湯の温度 | 高め | ふつう | 低め |
| 挽き目 | 細め | 中くらい | 粗め |
| 合う飲み方 | ブラック、フレンチプレス | ブラック、ドリップ全般 | カフェオレ、アイスコーヒー、エスプレッソ |
浅煎り。果実のような華やかさを楽しむ

「浅煎りは酸っぱい」と思っている方も多いのですが、いまの浅煎りは、酸っぱいというより「華やか」「さわやか」「フルーティ」という言葉がぴったりきます。柑橘、りんご、ぶどう、桃、ベリー、ジャスミン。果物や花にたとえられる風味が魅力です。
浅煎りの豆は、熱による組織の変化が少なく、成分が溶け出しにくいのが特徴です。だから、次のように淹れるとおいしくなります。
- お湯の温度は高めに。成分を溶け出しやすくします。
- 時間は長めに。特に蒸らしは、1分ほどかけるのがおすすめです。苦味の成分までしっかり出して、酸味とのバランスをとります。
- 挽き目は少し細めに。同じく、成分を出しやすくするためです。
湯温が高く、抽出の時間が長いフレンチプレスは、浅煎りの魅力をよく引き出してくれる器具です。くわしくはフレンチプレスの淹れ方へ。
中煎り。毎日飲むなら、まずここから
酸味と苦味のバランスがよく、コーヒーらしい風味がいちばん豊かに感じられる焙煎です。クセが少ないので、ハンドドリップ、コーヒーメーカー、どんな淹れ方にも合わせやすいのも魅力です。
どの焙煎が好きかわからないときも、まずは中煎りから。ここを基準に、浅いほう、深いほうへ動いてみると、自分の好みが見えてきます。
深煎り。苦味とコク、ミルクとの相性
深煎りは、しっかりした苦味とコクが魅力です。ミルクに負けないので、カフェオレやラテにもよく合います。冷たくすると酸味を感じやすくなるコーヒーですが、深煎りならアイスコーヒーでもコクが残ります。
深煎りの豆は、焙煎が進んで組織がもろくなっていて、成分が溶け出しやすくなっています。
- お湯の温度は低めに。苦味が強く出すぎるのをおさえます。
- 挽き目は少し粗めに。極端な苦味や雑味をおさえ、バランスがとれます。
深煎りにしても風味が保たれるのは、実が詰まった、かたい豆です。どの豆でも深煎りに向くわけではありません。ブラジル、コロンビア、グアテマラ、タンザニア、エチオピアの一部、インドネシアなどが、深煎りでもおいしくなりやすい豆です。
粉の量は、重さで量るのがおすすめ
豆は焙煎が進むほどふくらんで、体積が大きくなります。そのため、計量スプーンで量ると、焙煎の深さで粉の重さが少しずれます。
できれば計りで重さを量るのがおすすめです。スプーンで量るときは、浅煎りは気持ち少なめ、深煎りは気持ち多めにすると、ちょうどよくなります。


